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青柳古墳群南塚原支群 (神川町)

読み方
あおやぎこふんぐんみなみつかはらしぐん
場所
児玉郡神川町新里字北塚原(問い合わせ:0495-74-0109)
調査期間
平成21年7月1日~平成21年9月30日
主な時代
古墳時代・平安時代

青柳古墳群は、群馬県との県境を流れる神流川沿いに分布し、総数280基を超す県内有数の古墳群です。 調査は農業用調節池の建設に先だって7月から開始されました。
これまでの調査の結果、古墳時代前期(約1,650年前)の方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)や平安時代(約1,200年前)の 土壙墓(どこうぼ)が見つかっています。
とりわけ平安時代の土壙墓からは、灰釉(かいゆう)陶器の椀が完全な形で出土しました。灰釉陶器は、 現在の東海地方を中心に生産された淡緑色の釉薬のかかった焼物で、当時の高級役人や豪族などの有力者が饗宴や儀式などに 用いた高級食器です。この墓に埋葬された人物を知る大きな手がかりとなるでしょう。

青柳古墳群:方墳 一辺7mほどの小規模な方形周溝墓。残念ながら埋葬施設は壊されていました

青柳古墳群:灰釉陶器の出土した土壙墓 長さ約2mの土壙墓。北側の壁際から灰釉陶器が出土

青柳古墳群:灰釉陶器出土状況 赤い焼土や炭化物を多く含む土の中から出土しました

青柳古墳群:灰釉陶器 完全な形で出土した灰釉陶器椀(口径17㎝、器高4.5㎝)