EXCAVATION RESULTS発掘成果
【359集】銭小田遺跡/伝旧不動寺跡

市町村寄居町
主な時代縄文・中近世
発行年度2009
銭小田遺跡および伝旧不動寺跡は、埼玉県大里郡寄居町大字富田に所在し、ホンダ寄居新工場の建設に伴って発掘調査が行われた。外秩父山地東端を形成する丘陵の一つである鷲丸山の尾根上に立地する遺跡で、北側には荒川によって形成された河岸段丘が広がる。
銭小田遺跡は、遺跡範囲のほぼ半分の調査であるが、縄文時代中期後半の加曽利EⅠ式期の住居跡1軒と土壙4基が発見された。また、遺構には伴わないが、黒曜石原石1点が出土している。
伝旧不動寺跡は、不動寺の前身が在ったとされる平場であるが、発掘調査の結果、不動寺本体ではなく、不動寺に関連した施設が置かれていたものと推定される。溝跡5条、井戸跡2基、建物跡1棟を検出し、16~17世紀の遺物が出土している。